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酒とライブな日々(?)って感じの日記でしょうか。

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HRTはとてもシンプルなチームづくりのための原則 . 深層学習(Deep Learning)/岡谷貴之 で深層学習の語彙を手に入れよう . 人生の真ん中は50歳、世界経営計画のサブシステムを全うする〜「働き方」の教科書 . V字回復の経営を読んで、「企業の改革のステップ」は、「個人の経営行動」に通じると再認識 . いま自分が、「マーケット感覚」を身につけるための大きなチャレンジは? . ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える を読んですぐそこにある新しい産業構造を考える . コーディングを支える技術 を読んでプログラミング言語はいかに「楽」をしたいかを追求する歴史と知る . 危機を転機にマインドセットを変えることが最も重要かもしれない。「官邸から見た原発事故の真実」を読んで . ゆるく考えよう 〜 とは、たった30年前の固定観念を捨てて自分の頭で考えるということ . 「ブラックジャックによろしく」にハマり、電子書籍/漫画の未来を体験。 .

HRTはとてもシンプルなチームづくりのための原則

JAWS Days 2017 のあるセッションで紹介されていた、Team Geek - Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか - を読みました。良かったです。「HRT」というキーワードは常に思い出すべきよいキーワードでした。

HRTとは

  • Humility/謙虚
  • Respect/尊敬
  • Trust/信頼

の頭文字で、ハートと呼ぶ。すべての人間関係の衝突は、HRTの欠如によるもの。自分事で考えても、特に謙虚が足りていなかったなぁと身につまされます。そして少なくとも意図したかはおいても、うまく行っている場合は、お互いが信頼を持ち合っていると感じました。信頼に至ることができなかった場合はきっと、謙虚・尊敬が足りていなかったんだろうなぁ。

まとめると?

引用していると切りがないのですが、、、良いチームで良いプロダクトを作るため(本書はあくまで、よいプロダクトを作るためのチーム、という立場という理解)にはどうしたらよいか、をまとめてみました。

  • ハイレベルの同期=ミッションステートメント をした上で、仕事のコミュニケーション手段(Mtg, 1on1, Mail, Chat, 電話, ソースコード,,)は丁寧に選択・作る
  • チームにはキャプテンが必要で、キャプテンは自分のエゴではなくし、チームのエゴ(文化)を育む。問題解決はキャプテンではなく、チームメンバーが行うように支援する=特にここでHRTが大事
  • ここまでできたら自分とチームの責任範囲を「外側に」広げ、チームの価値を高める。ここでの組織間の関係性でもHRTが大事
  • さらに作り上げたプロダクトを使う顧客にもHRTを持って関係性を構築し、プロダクトの成功に役立てる=もちろん顧客と開発者の関係においてもHRTだ

シンプルな原則 HRT

とてもシンプルな原則 HRT は、チームづくりはもとより、さまざな局面で役立つキーワードでした。


深層学習(Deep Learning)/岡谷貴之 で深層学習の語彙を手に入れよう

いまや猫も杓子もAIですが、そのきっかけはおそらくDeepLearningによる画像識別の成功でしょう。OSS的な動きも含め、どんどんと研究が実装になり世の中に影響を与えています。研究がこれほどのスピード感で実世界で利用されるようになったという点もこれまでとは全く違ったことが起きているのではないでしょうか?発表された論文に実装コードが公開されているgithubのリンクがある、なんてこともよくあるそうです。

深層学習(多層ニューラルネットワーク)といっても実はざまざまな分野や解決する問題ごとに違うネットワークが開発されていることが、本書でわかりました。基本的な構造について勉強することができます。例えば、

  • 順伝播型ネットワーク(FNN)
  • 畳込みネットワーク(CNN)
  • 再帰型ニューラルネット(RNN)

です。

そして、それら代表的なネットワークの説明の中で、どうやって学習するか、どうやって汎化性能と過学習のバランスを獲得するかというおそらく多層ニューラルネットワークでいちばん本質的な課題についてどのように解決していったのか、学習のノウハウやトリックも含めて解説があり、(完全にはわからないところもありつつも)深層学習の世界の語彙を背景と共に理解することができました。

また近年、多層ニューラルネットワークが急速に性能を上げることができた背景として、

  • 一定上の規模の学習データがあること
  • クラスタ/並列処理を含む、計算機能力の向上

が上げられています。

まさに深層学習は、近年のインターネット/クラウドコンピューティングの成果といえるんですね。これから深層学習関連では、どんどん新しい手法が開発されていくと思いますが、本書を読むことで、そういったニュースを一歩深く、理解できるようになるんじゃないかと思います。


人生の真ん中は50歳、世界経営計画のサブシステムを全うする〜「働き方」の教科書

2016年を振り返ろうとしていて、アウトプットして(書いて)おかないとすっかり忘れていしまうことを実感したので、ちょぼちょぼでも感じたことを書き出して見ることにします。

還暦で日本初のネット生保(ベンチャ)を立ち上げた出口さんが、それまでの経験を語るもので、20代、30代-40代、50代と考えるべきことを整理してくれています。

昨年、キャリア形成関連の社内研修で、宮城まり子さんが「20歳〜60歳」と捉えて「キャリア」を語り 「40歳は折り返し地点」と話されているのを聞き、そのときには、まだまだこれから!と、多いに勇気を頂いたのですが、出口さんは50歳が「人生の真ん中」といいます。20歳〜80歳を平均的な「人生」と捉え、50歳が真ん中というのです。本書の中でも、人生にとって仕事は3割と言われている点からも、キャリア≠人生ということなんだと思います。

本書から、いくつか印象に残ったフレーズを引用(一部要約)します。

現実の人生では、人間にはそれほど多くのチャンスが与えられているわけではありません。むしろ、ほとんどが「一期一会」なのです。

果敢な意思決定をできるのは、ダイバーシティがあって、それぞれのバックグラウンドが違うから

→バックグラウンドが違うから、きちんとファクトとロジックで合理的に説明・意思疎通・議論をしないと話が進まない、結果として意思決定は早まる!

時間とお金さえかければほとんどのビジネスモデルは真似される...ここに差別化が埋めれる余地はありません。だとすると、差別化の要因になり得るのは、従業員のやる気とモチベーションに尽きる

部下に仕事をさせるのは仕組みがすべてです。仕組みさせつくれば、誰でもそれなりに仕事をやり始める

→いい仕組みを作ることを考えたい

愚かな管理者ほど、有限の感覚に乏しい

いい機会だと思ってすべてを部下に任せると、何もわからなくなってしまいました。自分で書いているからこそわかっていた細かいロジックが、部下に任せた途端にわからなくなったのです。極度の不安が襲ってきました。

→私も昨年、40になったのですが、そんななかで捨てることへの不安はやはりあります。どうしたらその不安に打ち勝てるのかは教えて欲しい!

50代の起業は合理的かつ健全。...ベンチャに必要な目利き、資金調達力、人脈、ノウハウなどの条件は、20代に比べれば50代のほうがはるかに整っているのです

自分のシゴトについても「世界経済計画のサブシステム」として、何ができるか、何を目的にするか、と考えてみると面白くなりそうだなと思ったお正月でした。


V字回復の経営を読んで、「企業の改革のステップ」は、「個人の経営行動」に通じると再認識

「V字回復の経営」を読みました。

この本は1-2年ほど前に会社の「経営」系の研修に参加した際、一緒のチームになった同僚に紹介されていつか読もうと購入しツンドク状態だったもの。研修はかなり修羅場で、、その後も仕事が忙しかったこともありなかなか読めていなかったが、ふと、思い起こして読みだすことができました。これが読み始めてみると、おもしろい!! 1週間で一気に読んでしまいました。読み進めながら、その研修での修羅場が思い出され、また改めて、危機感というか、「やる気」がでてきました。

本書のストーリーは、事業再建を専門にするコンサルタントである三枝が、過去にかかわった日本企業5社の事業改革を題材にしたもの。ストーリーはノンフィションとフィクションの間、つまり5社での体験を素材に、どの企業にもあてはまる「経営改革のモデル・ストーリー」を構成したものである。 本書はフィクションであるが、それを感じさせない強烈なリアリティーを放っている。改革のもと、社内に生じる政治力学、葛藤、抵抗勢力とのかけ引きといった細部が徹底して描きだされているのだ。著者はストーリーの進行に合わせて組織硬直化の「症状」を分析したり、改革の「要諦」をまとめたりして、逐一処方箋を示していく。( Amazon.co.jp 解説より抜粋)

いくつも書き留めるべきフレーズなどはあったのですが、特にひとつ選ぶとしたら「経営リテラシー(読み書き能力)」という言葉。実はこの経営リテラシーって「大企業」でふつーに働いている間には、ただでは身につかないものだと再認識した。読み書き、というとおり、課題の認識の仕方、経営数字の見方、経営戦略の表現方法=コミュニケーション能力。なぜなら、本書内で、「計画を組む者と、それを実行する者は同じ」でなければならない、とあるとおり、逆にいえば、通常の業務の中では多くの場合、一般社員は「経営リテラシー」は必要とされていない/使うことがない(ことが多い)から。これではだめですね。一般業務に「経営」的視点をいれて、いま進めているシゴトの「目標」と行動の「意味」を意識しつづけねばと再認識しました。

以下、自分用メモ:

経営リーダーシップとは:下の者が妥協的な案を固めてしまう前の、多少まだ生煮えという段階で、積極的に下に入り込んで、本来取るべき戦略や基本思想インプットしてやる、その行動こそが、経営におけるリーダシップの本質

組織の「目標」や行動の「意味」が皆に共有されているか。そのためには、シンプルなコンセプトが必要。 集団として現実を整理ためには、皆が参照すべき「考え方」つまり「コンセプト」をトップが提示することが重要 ⇒ 例えば、商売の基本サイクル:創って、作って、売る、をとにかく早く回す

開発のうまくいかない原因

  1. 会社に明確な「戦略」がない。そのため、開発テーマをふるい分ける基本思想がハッキリ打ち出されない
  2. 戦略がないので時間軸が甘くなる
  3. 開発の意思決定者が誰だかよくわからなくなっている

リエンジニアリング革命(1993)での、ハマー教授のコンセプトは、

  1. 時間の戦略 : タイムベース競争戦略 ハウト
  2. バリューチェーン(価値連鎖) : 競争優位の戦略 ポーター
  3. 情報技術
  4. 顧客志向
  5. 劇的変革 の考えかたを融合させたもの

分業の「機能別組織」に閉じこもっていないか?

  • 事業の存在価値があると言い切れるストーリーが描けているか?
  • 計画を組む者と、それを実行する者は同じでなければならない。

戦略連鎖。戦略マップとはトップの考え方を幹部に徹底する戦略指針。 マトリックスにするのが効果的。漫談的、総花的計画書は戦略マップが持つべきコミュニケーション効果が薄い このマトリックスが、部門と部門をつなげる役割を果たす

期待のシナリオ。間の前の現実に対する判断基準は「明確な数値」になっていることもあれば、当事者の心のなかに自分たちの「こだわり」「思い入れ」あるいは「あるべき姿」のイメージとして描かれる願望だけの場合もある。 いずれにせよ、俊敏な成功者は、自分としてはこうなってほしいという「期待のシナリオ」を明確に持っている。 それに対して現実がうまくいっていないときに、強いリーダーは「このままではまずい」「何とかよくしよう」と何らかの行動を起こす。期待のシナリオが曖昧なまま放置されていると、「具体性不足」の壁にぶつかる。

改革(経営行動) 9つのステップ

  1. 期待のシナリオ
  2. 成り行きのシナリオ
  3. 切迫感
  4. 原因分析
  5. シナリオ
  6. 決断
  7. 現場への落し込み
  8. 実行
  9. 成果の認知

いま自分が、「マーケット感覚」を身につけるための大きなチャレンジは?

ちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法」を読みました。目からウロコ!という内容ではないですが、非常に簡単な言葉でかつ「生活感」あるあふれる言葉で語られるため、とても楽しく読むことができました。前作「自分のアタマで考えよう」はこちらも図書館で借りて読んだ後に購入してしまったので、こちらも欲しくなってしまいました 笑

社会がマーケット(市場)化しているなかで「誰」にどんな「価値」をマッチングするか、が商売となる、非伝統的な価値の出現:不特定多数の「感動の需要者」たちと不特定多数の「感動的な演技や行為の供給者」がマッチングされ、感動を取引している

すなわち何が価値か、もしくは何が価値になるかを見極める必要があるといいます。

マーケット感覚を身につける方法は、
  1. プライシング能力を身につける
  2. インセンティブシステムを理解する
  3. 市場に評価される方法を選ぶ
  4. 失敗と成功の関係を理解する
  5. 市場性の高い環境に身をおく

特に「プライシング感覚」は、今の自分にも劣っているなと感じた部分です。毎日消費しているものが、いくらの価値があるのか、考える習慣。そしてそれを考える際に「コスト発想」ではなく「マーケット発想」で考えることの重要さ。会社で何か商品を考える際、値付けを考える際にはどうしても「コスト発想」になってしまいますが、逆にいち顧客として考えた場合は当然「コスト」なんてしったこっちゃないですから、「マーケット発想」にならざるを得ないですよね。これは一体どういう価値があって、自分だったらいくらで買うのか。そもそも同じような「モノ」がいくらでも手に入るいま、この店で、この商品をを買っているのは、自分はどんな価値を得ているのだろうかと、考えてみるのはとても面白いと思います。この時どうしても、「誰」を意識せざるを得ないのです。

身近なところでも、多くの方が会社をやめて、マーケットに出て挑戦をしています。彼らは会社が「変わらない」から、会社を「替える」のだと思います。自分はこのままだと沈みゆくドロ船に取り残されて気づいたら何も残らないのではないかと不安にもなります。(かといって、単純に自分も会社をやめてでていく、という選択もしていません)「閉鎖的な大企業」にいながらにしてどうやって「マーケット感覚」を養うかは、大きな課題と感じていました。が、実はこの「マーケット感覚」は、商品開発の分野で言えば、「顧客中心」「UX中心」という考え方そのものと気づきました。

市場に評価される方法を選ぶ、の中で紹介される「属人的な組織評価」vs.「多様な市場評価」なんかもまさに!です。大きくマーケットが広がっているこの時代、決済者の意志とは関係のないところに、市場の判断はあります。意思決定者間の合議のもと、価値のない(かもしれない)ものを作りこむよりも、「とりあえずやってみてから決める」。評価や意思決定プロセスを組織型から市場型へと移行させないといけないのです。

現状、なかなかプロセスやマインドの切り替えはハードルは低くはないですが、社会や市場・他の企業の技術にもアンテナを広げつつ、「顧客中心」「UX中心」の開発プロセスを構築できるか=会社を「変えられる」のかが自分のとって大きなチャレンジであり、それをやりきることが、いまの私の状況では、最も、マーケット感覚を身につける方法なんじゃないかと思いました。それは、そのまま、会社の外でも通用する能力だと納得した気がします。

ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える を読んですぐそこにある新しい産業構造を考える

「ビッグデータの正体」を読みました。ビッグデータのまとめ的な本で、歴史的な流れも含め、プライバシーや制度の問題まで、とても興味深く一気に読むことができました。集中して読んだので今回はいろいろと引用してまとめてみます。まず、一番のポイントは下記の3つ。

ビッグデータ「3つの大変化」
「ビッグデータは限りなくすべてのデータを扱う」
「量さえあれば精度は重要ではない」
「因果関係ではなく相関関係が重要になる」

原因を特定する作業は、本当に唯一の理想なのか。それは、いわば現代の一神論のようなもので、これを根底からひっくり返すのがビッグデータだ。

統計学?の歴史から紐ときます。

統計学者らによる研究の結果、標本の規模を大きくしなくても、無作為抽出によって標本の精度が飛躍的に高まることが分かった

確かにこの論理は「無作為抽出」が可能である範囲では正しかったのでしょう。たとえば視聴率も選挙の当選確率も、NHKの世論調査も、この論理を使い非常に小さな抽出数で推定を行っていて、ある程度の成果はでています。が、一方で人の価値観や生き方・働き方が多様化する中で、「無作為抽出」がいかに難しくなっているか、というのも事実ですね。そもそもテレビをリアルタイムで見ている人はどれだけ偏っているか。であれば、「精度はともかく」とにかくなるべく多くのデータを集めて推定する方が正しいのではないか、という話です。こういう世界では以下にデータを集められるか、処理できるかが判断基準・ビジネスの大きなカギになる。そういった流れの中で面白いのが、

答えが分かれば、理由は要らない。理由を知ることは無駄にならないが、目の前の問題に対して重要ではない。顧客は、欲しいという本という「答え」を提示されるからこそ、購入ボタンをクリックするのだ

確かに人は因果関係を突き止める(つもりになる)と、とても安心する。不安定な要素が排除されるからか、そして論理的な解釈が可能になるからか。特に会社の中での判断ロジックでは特にそう感じる。因果から相関へ、ビジネス判断のロジックを梶切れる状態まで持っていけるか、が生き残れるか、の大きなカギになると感じた。まさに産業革命が起きようとしているのか。逆に、これはかなり強者有利の理論であり、新規参入者にとってはかなり不利な状況かもしれない。

さらになるほど、とおもった言葉が、デジタル化とデータ化(データフィケーション)。

データ化とは、現象を数値化(定量化)された形式に変換し、集計・分析が可能な状態にすること。これはデジタル化とは違う。... 数値化可能な情報を取り込んでデータ化するためには、どのように計測し、どのように記録するかといったノウハウが必要だ。しかるべきツールが欠かせないし、数値化したい、記録したいという意志も必要だ。つまり、ツールや意志はデータ化の大前提であり、デジタル時代に突入する数百年も前からデータ化に必要な素地はあったのである。

これは「知識」と「知恵」にも似ているものがありますね。いくらデータを集めてもそれを活用する術、意識がなければ意味がないし、また「ビッグデータ」としてそこらじゅう集めようとすると、どの情報を「すべて」集めるかといったところにも意志・戦略が必要になる。何を集めるのか、それをどうやって集めるのか、そしてどう活用するか、といったところが大きなノウハウやアセットになるということですね。

そしてさらに

データの価値を考えるうえで忘れてならないのが、何度でも制限なく再利用できそうな点だ。言い換えれば、いくらでも選択肢がある「オプション価値」だ。情報を収集できることも大切だが、それでは不十分。データの価値の大部分は利用することにある。

こういった中でマイナス面を考えると当然課題となってくるのが、個人のデータの扱い方=プライバシー保護に関してだろう。

従来、プライバシー保護のために使われてきた3大対策が、「個別の告知と同意」「データ利用拒否を本人が通告できる制度(オプトアウト)」「匿名化」だ。ところがビッグデータ時代には、この3大対策の効果が大幅に薄れてしまう。

たとえば、いくら匿名化していても、多くのデータをかき集めて相関を取ると、毎日の活動パターン等によって、個人情報が浮き出てきてしまうというのだ。さらにビッグデータ時代のデータ活用としては、2次利用(集めたときには想像もしていなかった活用方法)がデータのオプション価値の本質であったりもするから厄介になる。事前にユーザーに告知・同意してもらうことも難しい。よってビッグデータ時代の新たな考え方としては、

データ収集時に同意を求める形よりも、データ利用者に責任を負わせる形が望ましい。そのような仕組みになれば、企業は、個人情報が処理される際、個人にどのような影響が及ぶのか慎重に検討したうえで、データ再利用を正式に評価することになる

という。データ利用者のモラルに頼る部分が大きいと感じる一方、このような2次利用を認めていった方が社会全体として利益になるのではないかと感じる。こういった考え方や取組みは特にアメリカが進んでいるし、それによって関連産業も育ち、世界をリードしている。

こうした「新たな産業を、制度改善含めて育てていく」という戦略が日本政府にもないと、アベノミクスはただのノスタルジーで終わるのではないか、という危機感を強くもちました。

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コーディングを支える技術 を読んでプログラミング言語はいかに「楽」をしたいかを追求する歴史と知る

まともなコーディングしなくなって久しいが技術屋さんという自負を保つためにもたまにはコーディングにも触れておきたく、勉強のやり直しと思ってこの本を読んでみた。特定のプログラミング言語を学ぶというわけではなく、どのようにしてプログラミング言語に機能が追加されてきたかを追っていく形でプログラミング言語の本質を勉強できました。様々なプログラミング言語があるが、根幹には生産性をあげるために進化している。どのような「生産性」=コード量、パフォーマンス、再利用性、可読性、メンテナンス性 etc.を目指すかで、多少の違いがでてくるが、一方で解決したい共通の課題も多く、その課題解決パターンは存在し、それを違う名前で採用していたりする。プログラミング言語はまさにソフトウェアアーキテクチャそのもの(その原型)だったんですね。

以下、いくつか引用とメモを。やっぱりクラスとか継承は理解・適切に活用するのが難しく、まだまだ進化途上としり、ちょっと安心しました^^;

Larry Wall, プログラマが持つべき三大資質:無精(laziness)・短気・傲慢、最も生産性の高い方法を選ぶこと、プログラムが遅いことを許せないこと、間違いを放置することを許せないこと
何を楽にしたいか、どんなプログラムを楽に書きたいかで、様々なプログラミング言語が生まれた。
「いくつものモノをいれるためのモノ」がコンテナ。しまい方と取り出し方。スピード、計算量。どの操作を重視するかでしまい方が変わる。コンテナはデータベースそのもの。文字列をコンテナに入れるため文字コード。
競合状態、レースコンディションの三条件。
・二つの処理が変数を共有している
・少なくとも一つの処理がその変数を書き換える
・一方の処理がひと段落つく前にもう一方の処理が割り込む可能性がある
どれか一つでも取り除けば回避できる。
クラスには二つの相反する役割があります。一つ目は「インスタンスを作るためのもの」という役割で、このためには「完結した、必要なものを全部持った、大きなクラス」である必要があります。二つ目は「再利用の単位」という役割で、このためには「機能ごとの、余計なものを持っていない、小さなクラス」である必要があります。それらは相反するものだ、というトレイトの考え方。再利用の単位という役割に特化した、もっと小さい構造、トレイト=メソッドの束を作れば良いのではないか

危機を転機にマインドセットを変えることが最も重要かもしれない。「官邸から見た原発事故の真実」を読んで

クリスマスの日に聞きに行った「デモクラシー2.0イニシアティブ」の代表発起人をされている田坂広志さんの著作です。その時は知らなかったのですが、原発事故発生後、原子力の専門家として、野田内閣の官房参与として原発事故対策に取り組んでいたそうで、その経験を記しています。非常に興味深く読むことができました。

何よりも非常に面白いと感じたのは、これまで原発の研究者として原発を推進してきた身として、しっかりと原発を社会で活用していくためには、原発問題に対してのパブリックアクセプタンスという課題があり、それに対して、新たな直接民主主義(参加型民主主義)という近いカタチに行きついたのだと分かった点です。単なる思い付きや流行りではなく、まさに体験に根差した、必然性の中で、行きついたのが「デモクラシー2.0イニシアティブ」の 活動だったのです。

そして、次に興味深かったのは、まさにいま日本の国・政府が直面している課題は、日本の大企業が直面している課題と良く似ていると感じたところです。日本の政府が直面しているのは国民からの信頼を欠いてしまったこと。信頼を取り戻さない限り何も進めることはできない。いくつか印象に残った点を引用(一部編集)しておきます。

昔から、「人間の精神の成熟」とは、「目に見えないもの」が見えるようになることと言われますが、その意味において、これからの時代の政府は、政策的意思決定に際して「目に見えない資本」や「目に見えないコスト」を十分に評価することのできる「成熟した政府」になっていく必要があるのでしょう。

「地球温暖化」の問題においても、「排出量取引」や「炭素税」などの形で、市場経済の外部に発生する「社会的費用」を、市場の内部に反映させる努力もされています。

リスクマネジメントにおける3つの原則
・「最も厳しい仮定に立つ」
・「最悪を考えて万全の対策を取る」
・「空振りの損失コストは覚悟する」

将来に起こるであろう状況を、「こうなるに違いない」と主観的に決めつけて政策を立案することや、「こうであったら良いのだが」と希望的観測に流されて政策を準備することは、厳に避けなければなりません。「いかなる状況の変化にも備える」ことが極めて重要。そのためには、エネルギー源についての「現実的な選択肢」を広げることです。

そのためには「4つの挑戦」をすべき。
・原子力エネルギーの「安全性」への挑戦
・自然エネルギーの「基幹性」への挑戦
・化石エネルギーの「環境性」への挑戦
・省エネルギーの「可能性」への挑戦。

「現実的な選択肢を広げ」「国民的な議論を尽くす」こと、そのうえで将来のエネルギー源について国民投票を行うのはどうか。日本という国で国民投票を行うことの意味、そうした国民投票という機会を通じて、国民の意識が成熟し、我が国の政治と民主主義が成熟していく契機を生み出すということかと思います。

そして、「デモクラシー2.0イニシアティブ」の場でも繰り返しいっていた言葉がとても象徴的です。

「英雄のいない国は不幸だ」「そうではない。英雄を必要とする国が不幸なのだ」

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ゆるく考えよう 〜 とは、たった30年前の固定観念を捨てて自分の頭で考えるということ

いつも楽しく読ませてもらっているChikirin日記からの書き下ろしなので、それほど目から鱗!というものはなく、スラスラと読めました。が、中でもいくつか改めてピックアップしたいところを。関連する過去のブログにリンクを貼っておいたので詳しくはそちらをどうぞ。

人生の先輩の助言は聞くべきなのか:30年以内に変わることについては、経験に基づいたアドバイスは役に立たない(Chikirinの日記)

インプットとアウトプット:当たり前ですが、企業にとって(人間にとっても)大事なのはアウトプットであり、アウトプット無しにインプットし続ける人が増えたら、将来はとても暗い。... 「インプットだけ」より「アウトプットだけ」の方が圧倒的にましです。インプットだけの人なんて、いてもいなくても世の中は何も変わらないのですから。(Chikirinの日記)

コミュニケーション能力:コミュニケーション能力というのは多くの場合「発信スキル」として語られます。... が、コミュニケーション能力とは「受信側のシステムを理解するスキル」です。他者の受信メカニズム、感度や感情のバリエーションに対する知識や理解こそが重要なのです。(Chikirinの日記)

楽観的であること:物事にはよい面と悪い面があるのです。どうせならよい面をより多く見ていきていければ楽しく暮らせます。わざわざ悲観的に考える必要など、どこにもないのです。だから、自由に生きる、自分のために生きる、そしてモノは考えよう。

ところで、NHK60周年記念ドラマ「メイドインジャパン」が放送されましたね。唐沢寿明もミッチーも出演しており、興味深い内容だったので楽しみに見たのですが、、、これ皆さん共感できる内容でしたか? 実際に日本大企業からの「技術者とその技術流出はある」ことでしょうし、それは大きな取り組むべき課題「だった」とは思うのですが、それに対しあまりに懐古的、かつただただ感傷的に? そして最後はこともあろうか何も解決していないのにハッピーエンドに仕立て上げる。私には作品で訴えたいことがさっぱり分かりませんでした。10年前だったらともかく、今の日本をNHKは変える気があるのでしょうか? 懐古的なイメージだけでしか語られていないのはとても残念な気がしますし、電機メーカーで「未来」のために頑張っている人達に対し、失礼なのではないか?とも思えるほどでした。(私の理解が浅いだけなのかもしれませんが、、) みなさまどうご覧になりましたか? このエントリでChikirinさんから学んだことにも通じるなと。

それにしても、案外、ネット上(Twitter/Facebook)でもPositiveなのが不思議、、、SNSも若者だけでなく、老人含めてにも活用され始めたって、いい兆候なのかしら? それはネット選挙も解禁になるわけだ?! (笑)

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「ブラックジャックによろしく」にハマり、電子書籍/漫画の未来を体験。

ブラックジャックによろしく」がiPhoneで「全13巻無料」で読めるというので読み始めてみた。はじめに小さなアプリをダウンロードし、その後一巻ずつダウンロードする仕組み。ブラックジャックは子供の頃読んでとても好きな漫画だったので、そのあたりも魅かれた原因。

そして、内容は面白い! えぐられるような内容なので読むと疲れますが、かなりハマってしまいました。無料ですし、PCでも色々なスマホでも読めるようなので、是非、実際に読んでみて下さい。

今回初めて漫画をスマホで読んだのですが、スマホと漫画は相性がいいと思います。いつでも気軽に読み始められ、さらに、もともと「週刊漫画雑誌」向けもあり、合間に読める分量で書かれている。もともと「読み捨て感」というか、「消費メディア」的な位置づけなので、実物の本をとっておこうというモチベーションも低め。こまめに分割されているので課金、ダウンロードも手軽感がある。等々。また、肝心の読み心地という点では、さすがにスマホではディスプレイが小さすぎました。紙のまま読む形だと、iPhone5のディスプレイでは厳しかったです。スマホで読むなら、ぜひ、preziのような、拡大やスクロールしていくスタイル読んでみたい。漫画はドラマチックなコマ割りなんかも重要なのできっと面白いと思う。

またディスプレイサイズという点では、自炊した小説をgoogle nexus7で読んでもみたのです。これもいいですね。Nexus7くらいのサイズが、見やすさ、携帯性読書するにはベストと感じました。

いよいよさまざまなデバイスと、コンテンツ配信の仕組みが揃って、生活が変わるのもすぐなのかもと感じました。googleもrakuten koboも本格参入始めましたしね。 そして、いよいよiPad mini、そして本命kindleも日本進出。(ソニーReaderはいずこへ。。。)


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