いざやってみようとしてすごく苦労したのですが、出来てみると案外、サクッといい感じに可視化できたので、記事にします。ただし、この手順は Tableau が使えることが前提です。

解決したい課題

想定しているのは、レコードが1行毎入っていて、それぞれにOpen、Close日付が記録されているようなもの。そこから、日々どれだけOpenされ、Closeされ、Activeなものがどれだけ増減しているかを時系列でおいたいというテーマ。結構よくある課題のようで、Communitiyでも質問を見かけ、FAQやら、公式ナレッジの記事も見つけました。

FAQ: Open & Close Dates |Tableau Community

アクティブなレコードを時間経過とともに表示する

が、残念ながら、公式ナレッジの手順はあまりに複雑で、かつ、月や週、日と具合に時間軸のレンジを変えるのも難しい方法だったので、私は断念し、この方法でうまくいきました。

データの形式

datasample

データとしてはこんな感じ。この例では、Titleとかを無名化していますが、Issueのタイトルが入っていたり、人の名前が入っていたりする感じで、よく見ると思います。

ちなみに、今回私がやりたかったのは、GithubのIssuesの状況の可視化だったので、以下のようにして Github の API を使って Pythonでリストを作りました。

Tableauでの可視化の戦略

要するにOpenしたときに +1 Closeしたときに -1 して、それを時系列データにできればよい、ということに気付き、Tableauのデータピボット機能を使って、整形します。

transformbypivot

ここに気付ければ勝ちでした。可視化に辺りいくつか計算フィールドを作っておきます

いくつか計算フィールドを作ります。

  • 一番重要な IssueCnt です。Pivotされた行に対しOpenされたのなら +1 Closeされたのなら -1 とします。
     CASE [Action] WHEN 'Create At' THEN INT(1) else INT(-1) END 
    でいいでしょう。このIssueCntを日付でSumしながらRunningTotalしていけばアクティブな件数が算出できます。
  • Close日がNullのお手当: 未来に日付にしておく.
    ISNULL([DATE), TODAY()) や DATEADD('day', 1, today())
    などでいいでしょう
  • isClosed : Closeしたものだけを見たいケースもあるでしょうから、
    NOT(ISNULL([DATE])) 
    でフラグを作っておきます。↓では、isClosed==Tureのみを表示しています

出来上がったVizがこちら

ActiveIssues

tableau publicにもアップロードしました

Openの状況、Closeの状況、そして残Activeの状況が一度に見れて、いい感じのチャートになりました。もちろん、もともとに行にラベルや担当者といったフィールドが付いていたら、それを使ってフィルタしたり、ディメンジョンを切ったりできます。

通常のガントチャートなどはもともとのTransfromしない状態の方が作りやすいので、同じデータソースを参照しつつ、Datasetを別に登録してやると使い勝手がよさそうです。

今回の教訓は、可視化の際には、データのカタチを目的にあわせておくのが簡単、ということですね。tableauの計算フィールドやテーブル関数を駆使していろいろ加工はできる(ような)のですが、その手前のSQLでの読み出しやTableauのData読み込みツールの段階で、使いやすいカタチにしておくのが実際は近道ですし、可読性なんかも良くなると思います。そしてもう一つは記事にするのメンドウ 笑

..そして、その後さらに英語の記事を見つけました!これこれ。http://onenumber.biz/blog-1/2018/3/19/how-do-you-calculate-headcount-with-only-a-start-date-and-end-date-in-tableau

Excelの場合

Excelでも似たことは実現できましたので、せっかくなので言及しておきます。Excelの場合も、ピボットテーブルを使って 日付/Open(個数) と 日付/Close(個数)をそれぞれ表を作ります。ピボットテーブルをする際に、「データのないアイテムを表示する」というオプションがあるので、これをチェックします。こうすることで、OpenとCloseの2つのピボットテーブルを横に並べてくっつけられるので、あとは計算式を作って、日々のActiveを計算しグラフにすることができました。が、、あまりに手作業が多い..毎週この表作るの無理ということで別の手段を探していました。またグラフもOpenとCloseで同じ列に並んでいないなど不満も...

excelsample

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